商談が進まない理由――解決策は「質問の仕方」
おはようございます。タスクの京谷です。
優秀なセールスマンほど質問に時間を割くといいますし、また質問が上手と
いわれます。では上手な質問とはどういう質問でしょうか。
性急な質問は逆に顧客の思考をストップさせてしまう!?
ある営業向けの指南書によれば、
大型商談、小額商談に関わらず商談には、状況把握⇒問題抽出⇒問題解決の手順を踏みます。「問題解決」>「コスト」ならば「成約」です。
つまり、問題解決コストが安いサービスもしくはコストが高くても解決すべき問題の重要度が高ければ成約するということです。
我々の取り扱うクラウドサービスにしても、顧客のあらゆる情報をクラウド化することに対する重要度がどれだけ高いかによって導入するしないが決められるわけですが、よく冒しやすいのが、現状把握質問で課題を抽出したらすぐ提案に入ってしまうミスです。
たとえば、訪問先で、現状の課題を聞いた際にお客様が「ファイルを安全に共有できるサービス」と回答した場合、いきなり、取り扱っているクラウドサービスをご提案してしまうとどうなるでしょうか。
「いや、他にもツールがあるよね?メールの暗号化でもいいと思うんだけど
どう思う?年間一人36,000円だと20人で使うと72万円。とてもじゃないけど
そんなコストは出せないよ」
となって商談終了してしまう可能性が高くなります。
顧客に対して課題の重要度を高める「質問」
上手な質問とは、の話に戻りますが、指南書によれば、優秀な営業マンは「コスト>問題の重要度」である場合、問題抽出と解決の間に「重要度を高める質問」をしているのだそうです。
さきほどの例でいえば、
営業「なぜ安全に共有できないといけないのでしょうか?」
顧客「お客様から預かったデータだからね、万が一も漏洩させるわけにはいかない」
営業「漏洩した場合のリスクってどの程度ありそうですか?」
顧客「ほかの取引先への影響も考えると想像つかなね」
営業「なるほど、ちなみに社内のデータへの不正アクセス対策はどうなっていますか?」
顧客「そこは気にしていて今情報システムの担当者に調べてもらっている」
と、ここまでくると
クラウドのコストと情報漏洩コストや不正アクセス対策コストとの比較に持ち込めるわけです。
商談マネジメントでは、一つ一つの商談のステータスや活動を確認することも重要ですが、コストと顧客の認識している重要度を確認・記録し、アドバイスできようにしておくことも重要になりそうです。
IBM「2016年情報漏えいのコストに関する調査」※情報漏洩時に発生した
平均コストは400万ドル!
https://www-935.ibm.com/services/jp/ja/it-services/security-services/cost-of-data-breach/