メールの添付でのファイル共有の4つの問題と検討する対応策
こんにちは。タスクの山田です。
パソコン・スマートフォンが普及してから様々な方法でファイル共有がすすんできました。USBメモリ等の外部メディアに格納して共有したり、社内にファイルサーバーを立てて共有したり…。
その中でも最も多く利用された方法といえば、メールの添付ファイルとしての共有です。
今回、改めてこのメールの添付を使ったファイル共有を見直してみました。
すると、周知になっている問題も含め、4つの問題が見えてきました。
1.秘密情報を含むファイルではセキュリティが不安
メールで多いミスは誤送信ですね。
重要な書類をうっかり異なるクライアントに送ってしまった。
……考えただけで背筋が凍ってしまいます。
こういったことを避けるために、ファイルはパスをかけて送信、別のメールでパスワードを連絡する、といった方法を用いてセキュリティを担保することがあります。
しかし、これではメールのやり取りが盗聴されたり、ファイルのパスが解読されてたりする恐れがあります。
メールの送受信の暗号化を導入する企業も増えてきました。
しかし、自社(送信側)で防衛しても、お客様先で受信する際に暗号化がされてなければ、盗聴されかねません。
送信と受信両方の対策が十分に必要になります。
2.添付できるファイルサイズに上限がある
一般的にビジネスで送付するサイズは2MB前後と言われています。
受信できるファイルサイズは企業のメールサーバーの制約次第。しかし、大きすぎるファイルは受信に時間がかかるだけでなく、サーバーに負荷をかけてしまい、お客様へ迷惑をかけてしまう結果に。
大きなファイルは一括で送らずにファイルを分割することで負荷を軽減するほかに、物理メディアに格納したり 、外部のサービスを利用したりして解決出来ますね。
宅ふぁいる便を利用している方もいらっしゃるのでは?
ただ、送信ファイルの分割は【1.ファイルサイズの問題】で難しい場合もあります。
また、物理メディアは紛失などのヒューマンエラーによるセキュリティリスクがあることも忘れてはいけません。
外部のサービスを活用する場合も、サービスのセキュリティやサポートをしっかり確認してから利用する必要があります。
3. 添付されたファイルの行き先が分からない
メールで送信されたファイルは簡単に転送できます。
広報したい内容であれば、広く周知されることは喜ばしいことです。
しかし、社内の人事考課内容といった一部にのみ公開したい・ファイルをちゃんと処分したことを確認したいといった場合は「限定的に公開してほしい」「確認したら削除してほしい」と依頼するしかありません。
実際のどうなったかは確認できないため、一抹の不安が残りますね。
重要書類や、お客様から一時的に受領した資料はファイルを一元管理するしくみを取り入れ、ファイルが削除されるところまで管理が必要ですね。
4.あらゆるバージョンが生まれてしまう
ファイルを共有して、コメントや編集をお願いすることも多いですよね。
資料のレスポンスをもらって自分のファイルを更新、配布することで配布先で修正されたバージョンが送られてくることもありますね。
それぞれのバージョンがアップしていろんなところに存在してしまうので、一元管理もできなくなります。
バージョンアップした内容をまとめる作業に時間を取られつつ、様々なバージョンがあってわけがわからなくなることも…。
この場合は、バージョン(版数)を管理するしくみが必要ですね。
編集やコメントといった内容も制御できる文書管理やバージョン管理により、管理されたファイルを真として扱うことで混乱を免れるでしょう。
最後に
今回上げたポイントの中に、ご存知だった問題はありましたでしょうか?
現場は「1.秘密情報を含むファイルではセキュリティが不安」や「2.添付できるファイルサイズに上限がある」が仕事にネックになりそうですし、情報監視の立場だと「3.添付されたファイルの行き先が分からない」が重要な問題ですね。
それぞれの対策を実現することで、セキュリティや容量、情報の管理の問題はフォローができます。
しかし、時間や労力がかかることも多そうです。
運用でのカバーや個別のしくみの導入が重要になりますね。